Honda PAL'S WING 保証付き中古車の作り方(下)

こんばんは

今日は少し曇り空
順調に当店定休日にあわせ、天候が悪化しております(笑)

2週連続水曜日だけ雨って・・・

ま、週末のお天気が良い方が、多くのライダーさんにとってハッピーでしょうから良しとしましょう



さて、昨日の記事の続き。
Honda PAL'S WING 保証付き中古車の作り方(上)
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18年間、しっかり定期メンテナンスはされてきたCB1300SF。
基本的にこのままでも調子は良く、引き続き乗り続けるとしてもすぐにトラブルが出る感じでは無い。

極端な話、明らかに摩耗限度の消耗部品と、半分サービス的な意味合いでエンジンオイル、車検を通すから法定交換部品に指定されるブレーキオイルを変えて、はい!中古車完成!

それでも良いんでしょうね。
いや、一般的な中古車の販売方法はバイクも車もこんな感じでしょう。


う~ん・・・
それじゃあ、どこで買っても一緒で、物件の良し悪しだけが商品価値ってこと?
ですよね。

最近では、保証期間を長くするとか、保険商品と同様の仕組みの延長保証とか、いろいろな付加価値をつけて中古車販売がされていますが・・・
なんだか、的外れな気がしてしまうのです。


当店の中古車ならではの付加価値を付けたい
肝心な事は、やっぱりその中古車を安全に快適に乗って頂けて、購入後すぐに故障で修理費が掛かってしまうことを未然に防ぐこと。

だからといって、部品をバンバン交換していたら、中古車の販売価格がとんでもなく相場を逸脱したものになりかねません。
ここは限られた時間、予算のなかで創意工夫を凝らし、人間の手を入れてあげることが本当のサービス、付加価値だと思うのですよね。


そんな想いを持って中古車を仕上げていきます。
やたらめったら部品交換をするチェンジニアではなく、エンジニアの手を入れることで良くなるものです







はい、キャブレターを取り外しました。
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エンジンの調子が悪かった訳では無いのですが、逆に悪くならなければ一度も整備されること無く使われる部品のひとつ。

まあ、ここは中古車の整備でしっかり手を入れるお店も多いですかね?
なんせ、燃料系(ガソリン)ですから。
故障して漏れたりしたら・・・


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クリーニングをしてオーバーホール。
18年間、燃料を漏らさずガンバってくれていたゴム製のパッキン類をチェック、必要があれば交換します。


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この車両は予想していたより状態が良く、前オーナー様が全く乗らずに放置となる期間というものがあまり無かったからかな?
パッキン類のリフレッシュのみで完了。


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キャブを装着してエンジン始動。
4気筒の同調をあわせ、ベストのアクセルフィーリングを探します。

めちゃ、良くなりました



続きまして、ブレーキを。

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定期点検時にしっかりと整備清掃されてきたブレーキキャリパー。
外観は汚れてはいますが、機能面では問題無く。


でもー!

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バラシます!(笑)

キャリパーのインナーパーツや内部に残りこびり付くスラッジなど、チェックと清掃を行います。
通常の定期点検でここまで分解してチェックすることは無い・・・というか、やらせてもらえないってのが本当でしょうか?
作業技術料(工賃)が高くなる領域ですからね

ほんとは年数、走行距離に応じてやっておくべき項目なんですけどね。


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ブレーキの油圧を発生させるマスターシリンダーも分解チェック。
これはリヤブレーキの方。

ハンドルレバーにあるフロントより、右ステップにあるリヤの方が装着環境が厳しく、意外と傷んでることが多いです。



お次は冷却系統へ

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ラジエターの冷却水を抜き取ります。

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定期点検でラジエター液の交換をさせて頂いていましたので、出てきたラジエター液はキレイな緑色。
ラジエター液の交換が抜き取った目的ではありません。


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冷却系統の整備を行います。
ホース類の点検、その接続部分の腐食の点検、構成部品の動作確認をしていきます。


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エンジンシリンダーヘッドと冷却水のパイプとの接合部分。
ここはゴム製Oリングとシリンダー側の腐食とで、漏れが発生しやすい部分です。
年式的にやっておくべき箇所で、やっぱり風前の灯でした。


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サーモスタットも確認。
けっこう外観も腐食気味・・・

おっと!?


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開きっぱなしで固着していました。


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新品との比較。

正常な新品は常温では閉じています。
サーモスタットの役目は、エンジン水温が基準とする温度以下の場合、ラジエターへの経路を閉じてエンジンの中だけで冷却水を回し冷え過ぎないようにします。

よくある、というか、症状として分かりやすいサーモスタットのトラブルは、閉じた状態で固着してエンジンがオーバーヒートしてしまうというもの。
これは逆なので、実際にはオーバークール(冷え過ぎ)だったはずですが、症状としては分かりにくく見逃されていたのでしょう。


整備履歴、前オーナーの使用状況を考え、診ておくべきだけど診れなかった箇所を予想して冷却系統を分解することにしましたが、正解でしたね

さすがにサーモスタットがこうなっていると予想していませんでしたので、部品の手配の為1日完成予定が順延・・・



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エンジンの前側、4気筒のエキゾーストパイプの裏側に位置するウォーターパイプ。
整備や洗浄の手は入れにくいわ、走行での雨や泥はかかるわの最悪な場所に居てます。

汚れがこびり付いてるのか、錆で酷くなってるのか分からない状態。


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外しました(笑)
トラブル予備軍です。


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汚れと錆びを落としてあげてチェック。
錆びが酷い場合、穴があいてしまうこともあります。

セーフ!
外側だけに錆びが出ていて、内部は問題なし。

放置していたら、近いうちに交換が必要になっていましたね。
その頃には新品部品が無くなっている可能性のある部品です。


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ウォーターポンプに接続されるパイプ。
ここも錆び腐食の餌食になりやすい部品です。

パイプの清掃と修正を行い、ゴムOリングを新品交換。
大物パーツは極力修正などで生かし、小物パーツを新品にすることでパーツ代を節約=販売価格の相場維持となります。
手はめちゃくちゃ掛かりますがね~



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冷却系統の整備完了

10年を超えた水冷式エンジンのバイク、特に大排気量のバイクにお乗りのお客様には冷却系統のオーバーホールの検討をお勧めしますよ~


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内部もしっかり整備を行ったブレーキキャリパー、外観だけでは無い安心感でしょ



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完成させたら必ず行うテスト走行。
この日はお天気が不安定で雨が降ったりやんだり・・・

せっかくキレイに仕上げたバイク、汚したくないので青空待ち。


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晴れ間を見つけてテストラン出動

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整備項目の多かったバイクは、走らせてチェック、走らせてチェックを出来る限りくり返します。
テスト走行の結果OKなら、そのまま当日ご来店頂いての納車でしたので、少々気持ちは焦りますが、確実に確実に。

OK!お渡しできます




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お客様がご来店される頃には、お日さまも照ってきて納車日和となりました



いかがでしょうか?
けっこう真面目にやってるでしょ~(笑)




ではでは~。





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